相模原の寺社・その他文化財 -さがみはら百選-
磯部八幡宮

磯部八幡宮の境内

  磯部八幡宮はもともと源氏の氏神であるとされ、境内には三社神、金刀比羅神社、山神宮、疱瘡神、稲荷社などが点在しているほか、御神像の仏弥陀が奉斉されている。

  神社の創建時期は明らかでないが、延文元年(1356年)以前にはすでに旧磯部村の鎮守としてこの地で民衆の信仰を集めていたと見られている。



所在地:相模原市磯部1388番地
交  通:JR相模線下溝駅から約1キロメートル
問合先:文化財については、相模原市文化財保護室 042-769-8371


境内に聳えるイチョウ
神社前の道路をはさんで細長い参道が一の鳥居まで100メートルほど続き、その先には水田地帯が広がる。 境内に聳える樹齢500年超といわれる大イチョウは、秋になると一面を黄色いじゅうたんと化す。 市保存樹木(指定番号66)に指定されているイチョウの全景をカメラに収めるのは、容易でない。
菊花展 菊薫る秋。
例年、境内で開催されている地元有志による菊花展は、参拝者たちの目を楽しませてくれる。

大晦日の夜半から元日の朝にかけて、初詣の参拝客は跡を絶たず、長い石段は長蛇の列となる。 境内では護摩が焚かれ、お神酒や甘酒が振舞われる。

不動明王坐像木造 不動明王坐像

― 市指定有形文化財(彫刻)
  江戸時代に造られた彫刻品として、その装飾的な意匠や優れた技術が注目されている。
  本尊は高さ57.5センチメートル。檜の寄木造りで、漆箔を施し、玉眼が入れられている。
  毎年3月28日の八幡宮祭礼日のほか、正月元日の朝に公開されている。

  手には願い主の名を刻んだ鉄剣と剣索を持ち、光背は朱塗りの火焔光背である。また、像の胎内には種子(しゅじ)一字を墨書した紙片が入っている、とされる。

不動堂  本像は、八幡宮の別当仏像院の護摩堂に昔から安置されていたと伝えられており、この護摩堂は明治時代の神仏分離、仏像院の廃寺という状況に際しても失われることなく、現在に至っている。

  この護摩堂の存在によって、ここが当時山伏の修行の場であったことを窺い知ることができる。

  境内では火渡りの荒行や角力なども行われていたとされ、これらのことからもここがかつて修験道場であったことを物語っている。


どんど焼き
  近隣自治会や子供会の協力のもとで続けられているどんど焼き。八幡宮宮司によるお払いの儀式の後、お神酒や甘酒が振舞われる。市内で最大規模といわれている。
どんど焼き
宮司によるお払いがあり、この1年の無病息災、五穀豊穣、家庭安寧などを祈る儀式が行われる。 枝先に団子やするめを刺した長い棒を持ったこども達が火の周りに集まって、歓声を上げる。 組み立てられた孟宗竹の周りには、お正月飾りの門松やしめ縄、お札、ダルマなどが堆く積まれる。

参考文献:相模原市教育委員会「平成さがみはら風土記稿」ほか
資料提供:tanto's room ホームページ


   

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