相模原の寺社・文化財 -さがみはら百選-
龍源院(神奈川)
龍源院
 山号は水上山。渋谷高間という者が永享間(1429〜41年)に現在の富士山公園の西側の麓に建てたものを、弘治年間に現在地へ移したと言われる。

小桜姫伝説で有名な龍源院
 伝説では、この地に住んだ「渋谷高間」の建立とされている。高間には小桜姫という娘がいたが、妻を失うと再婚し小柳姫なる娘をもった。甲州に赴いた後、後妻は小桜姫を邪魔物扱いにし、遂にこれを殺し桜田(現在の県立座間高校の地)に埋めてしまった。
 これを知った妹の小柳姫は姉に同情し、母を怨んで桜田の沼に身を投げて自殺する。やがて甲州から帰った高間はこれを聞いて驚き嘆き、我が家を寺としたのが今の龍源院の起こりという。

 龍源院は座間市のほぼ中央部にあり、近くには龍源水、番神水、円教寺、護王姫社鈴鹿明神社など歴史的文化財が多く集まっており、歴史散歩に手ごろである。このあたりは町並みの景観を、地域が一体にとなって大切に保存されている地域である。


所在地座間市入谷1−3523
交  通小田急線座間駅から相武台下駅行きバス鈴鹿下車徒歩1分
問合先:文化財については座間市生涯学習課 046(252)8476

山門 湧水の祠
訪れる人も少なく、裏の森を背景に静かな佇まい。 番神水公園にアヒルがのんびり歩いている。 豊かな清水が湧き、その湧き口に弁天様が祀ってある。

龍源水ホタルの公園 湧水の不動明王像 鈴鹿の小径
龍源水ホタルの公園
裏手の龍源院湧水は境内を流れて閑静な表通りに澄んだ小川を作っていて、夏になるとホタルが飛び交うようカワニナなどが生育されている。
龍源院湧水の不動明王
境内裏手の湧水池から流れ出す川の中ほどに立つ。寺側の話では、水神として信仰があったようだ。顔形は肥満した童子形をとっており、不動明王の典型的姿を現わしている。
鈴鹿の小径
龍源院の前の通りは「鈴鹿の小径」と名づけられ、龍源水、番神水へ案内される。いずれも昔から人々が生活用水としてきた座間湧水であり、今も大切に保全されている。
参考文献:暁印書館発行神奈川の古寺社縁起
資料提供:「あった!龍源院」ホームページ


All Rights Reserved NPOシニアネット相模原(SNS)