相模原の道・橋・花 -さがみはら百選-
JR相模線
 相模平野を南北に伸びる一本の単線鉄道がある。相模川の砂利輸送を目的として、大正10年に茅ヶ崎〜寒川間で開業したJR相模線だ。
大正12年の関東大震災の復興に相模川の砂利は大いに活用されたが、昭和39年、砂利採取は全面禁止となってその使命は終わり、市民の足としての道を進むことになる。
しかし列車の運転本数が少なく、待っている間にしゃがみこんでしまうことから、「シャガミ線」ともあだ名され、近代化への歩みは遅かった。

その後、ローカル線の面影を残しながらも、近隣の都市化と共に、全面電化され、車両も最新型のステンレスカーに変り、駅舎は徐々に改良が進んだ。現在はなくてはならない市民の足として親しまれている。

総距離数
:33.3キロメートルの単線鉄道、18駅。
所要時間:橋本駅から茅ヶ崎駅までを約1時間で結ぶ。
運転本数:ラッシュ時8本/h、昼間3本/h。
沿線市町:相模原市、座間市、海老名市、寒川町、茅ヶ崎市。
  平成15年10月現在

相模川をイメージしたブルーの線がスマートなステンレスカー。 景色のよい下溝付近一直線に走る。 相模線の中でもとりわけ立派な原当麻の駅舎。
ボタンで開けて乗り、車内のボタンでドアを閉める。自動になれた人には珍しい。 入谷駅は相模線唯一の無人駅。乗車証明書を取って、下車駅で精算する。 原当麻駅構内に、市が設置した 『ふれあい文庫』があり、「自由にお持ちください」とある。
相模線18の駅たち
橋本駅 JR相模線、JR横浜線、京王相模原線の三本乗り入れで発展中の駅。
南橋本駅 職業訓練開発大学校、大沢高等学校の最寄り駅。
上溝駅 相模横山から、現在の駅名に改称した。亀が池八幡宮横山公園等が近い。
番田駅 上溝駅から現在の駅名に改称した。道保川公園横浜水道道、上溝高校がある。
原当麻駅 一遍上人で有名な無量光寺相模原公園女子美術大学などの最寄駅。
下溝駅 相模川と大山・丹沢連峰が真正面に見える景観地。八景の棚下溝八幡宮など。
相武台下駅 宗仲寺大凧センター勝坂遺跡が近く、米軍座間キャンプで桜祭りが行われる。
入谷駅 田んぼの真ん中の無人駅。近くに座間高校がある。開通時は貨物専用駅だった。
海老名駅 小田急線、相鉄線へ乗換駅。海老名高校、相模国分寺跡ビナウオークなど。
厚木駅 駅は海老名市なのに、厚木市の駅名。高座豚が生産され綾瀬市に直販店がある。
社家駅 大正15年に開通時の駅舎。相模川が近く遊ぶのに便利。有馬高校、淨光寺など。
門沢橋駅 駅西口に商店と住宅街があり、ローカル色豊かな駅。交通の要所戸沢橋がある。
倉見駅 大きな工場が集まっている。十二天神社、観音堂、倉見神社などの最寄り駅。
宮山駅 寒川神社まで徒歩8分の参拝駅。地元と神社が出資して実現した請願駅である。
寒川駅 大工場が多い。香川駅に向かって車窓から四季折々の田園風景が楽しめる。
香川駅 大岡越前の菩提寺淨見寺が近い。駅構内の桜が有名で時期には通過時に目に入る。
北茅ヶ崎駅 日東製鋼所の貨物と従業員を扱う駅として発足。翌年に一般の人たちに開放された。
茅ヶ崎駅 駅の構内に茅ヶ崎海岸の「えぼし岩」を模したモニュメントがある。JR東海道線に接続。
参考文献:相模線活性化促進協議会発行「相模線活性化にむけて」
       神奈川県県央地区行政センター発行「相模線物語」
       西村孝昭著「相模線沿線散歩」


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